韓国ドラマ「ボイス」で描かれた事件のモチーフの実話とその意味とは?

日本でもリメイクされたドラマ「ボイス」は、原作は韓国ドラマの「ボイス~112の奇跡~」です。

韓国では人気だったため、シーズン3まで(2019年6月30日終了)続くドラマとなりました。

「ボイス/シーズン1」では、大きな1つの事件を背景にその犯人につながる伏線の事件がある1話完結型の構成で、あきがこないけど個々の事件と真犯人との関わりが気になる、なんとも緊張感のあるドラマとなっています。

その「ボイス」で取り上げられる個々の一部の事件は、実際にあった事件をモチーフにしています。なかなか衝撃的な事件が多く、議論を巻き起こしたこともあるドラマですが、それはシーズン1~シーズン3まで共通して言えることです。(日本のリメイク版でも事件の扱いが原作そのままだったので、結構衝撃!)

同ドラマの脚本家マ・ジンウォン氏はドラマの事件を通して「現実の犯罪の危険性と警戒心を伝えたかった」と語っています。

実際にこのドラマで描かれている事件によって、過去の事件についての警察の対応や捜査の改善や裁判の再審請求など事件に対する注目度が高まったのは事実です。

では、「ボイス/シーズン1」でモチーフにされた実際の事件を見ていきます。(注意!文中に衝撃的な内容があります。)

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「ボイス」第1話:女子誘拐拉致事件/実話オ・ウォンチュン事件

ドラマの第1話で、112緊急通報センターの発足直後に入った緊急通報の被害者は何者かに拉致監禁された女性からの助けでした。

ここでゴールデンタイムチームの神髄“3分で現場到着、5分で現場確認、10分で検挙”のゴールデンタイムによる警察の初動捜査の徹底が事件を解決に導くことが、被害者を助けることに重要だということが強調されています。

これは、この事件のモチーフになった実事件の「オ・ウォンチュン事件」の警察の対応がずさんだったことに対する批判と反省からきているものです。

 

韓国ドラマ「ボイス」では実事件にかなり近い描写のリアルさ

実際の事件では初回の通報から7分36秒に渡って、「拉致された場所はどこか?」「犯人はどんな人物か?」の質問を繰り返すだけとなり、初動捜査において場所の特定も被害者の言う地域ではなく携帯電話の位置情報を頼りに、近隣を巡回しただけの消極的な捜査だった。

事件の犯人逮捕後、事件の内容が徐々に明らかにされる中、被害者は通報から6時間は生きていたとの結果報告から、警察の捜査体制に避難が殺到した。これを受けて事件後、所轄警察署の強力班(機動チームのようなもの)の強化を行い、事件後の外国人の犯罪率を低下させることになった。(犯人は最後に記述)

実際の事件は、2012年4月1日日曜日の夜10時32分頃に水原中部警察署にかかってきた1本の電話だった。

犯人の隙を見て通報した当時28歳の女性会社員が7分にも及ぶ警察とのやり取りで、「間違っていました。助けてください。」の言葉を最後に、電話が切れた。また拉致を目撃したと思われる人からは「単なる夫婦喧嘩だ。」と言われたと証言している。

本格的な捜査を開始したのは通報の翌朝からで、初動捜査には5、6人の捜査官のみで当日の夜にはほとんど聞き込みもなく、現場を巡回していただけだったという。その後、警察が近隣住民に聞き込みを行うが場所や犯人の特定には至らず、その間その通報した女性は殺害された。

その殺害方法が猟奇的なものだったため、事件はかなりの注目を集めた。殺害だけでなく遺体は(356部位に)バラバラにされ14個のビニール袋に入れて捨てようとしていたところを逮捕された。

犯人は当時42歳のオ・ウォンチュン容疑者で、2007年に中国から入国し事件の起きた京畿道 水原市 八達区で日雇いの労働についていた男だった。

逮捕されるまでの間、容疑者が韓国国内を転々と移動しており、その移動先では時を同じくして発生した失踪事件が115件もあった。そのうち86件に関してオ容疑者の関与が疑われるが、真相の解明には至っていない。
その後の裁判では、被告人の無期懲役が確定している。

>>> 「ボイス」あらすじ・相関図・キャスト

 

「ボイス」第2話:ブリム洞幼児虐待事件/実話”童話の家”子供連続失踪事件

2014年に韓国のテレビSBSの番組「それが知りたい」で放送された事件で、幼児虐待の家庭環境に多くの人が驚きを覚えた事件として記憶に残っている事件です。

というのも、その家庭環境はどちらかといえば恵まれた環境にあり、虐待で逮捕された親はともに社会的地位のある人だったためです。その家庭は近所では、まるで”童話に出てくる子供の国のようだった”と評判もよく虐待を疑う人はいなませんでした。

幼児虐待は韓国でも社会問題となっていて、ドラマをみてこの事件を思い出した人も多かったようです。

エリート夫婦と子供たちの失踪の謎

ことの発端は、全員養子で5人の姉妹を育てる夫婦の家で、子供たちが相次いで行方不明になっているという番組への情報提供からだった。

取材でわかったことは、この夫婦は行き場のない子供たちを養子として迎え育ててるということだった。正式な養子縁組や養育委託契約を結んでおり、養育環境はあるものと考えられていた。それは、この夫婦の夫はソウル大出身の現職の公務員高官であり、妻も警察出身の家庭の比較的裕福な家庭だったため。

しかし、実際には子供は3人しかおらず、2人は行方不明となっていた。取材を進めていくうちに分かったことは、2010年に1人の子どもの名前で死亡届が出されていたが、実際はそれより前に失踪(死亡)した子どもだったことが判明した。

死亡届が出された時の子どもの状態は、病気を患っておりその歳の平均的な子どもよりかなり発育が遅れていたという。病気は病院で治療すればすぐに治る程度のもので、病院にすら連れて行ってもらえなかった状態だった。

そもそもこの夫婦は家庭環境は恵まれているにも関わらず、養子にする子どもは誰も引き取り手のいない女の子で、虚偽の死亡届を出し事件が発覚するまで、すでに死亡した子供の助成金を受け取っていたという。

当初、保険金目当ての養子縁組と思われたが、今だ失踪した子供の行方がわかっておらず”謎”の多い事件として世間の注目を集めた。

韓国ですでに放送された「ボイス」シーズン2とシーズン3にも、それぞれ実話をモチーフにした事件が登場しています。

>>> 「ボイス」あらすじ・相関図・キャスト

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